「障害者雇用で工場に勤めたら、給料はどのくらいもらえるんだろう」
「生活していけるだけの収入になるのか不安」
「一般の人より給料が低いって聞くけど、本当?」
障害者雇用で工場への就職や転職を考えるとき、一番気になるのはやはりお金のことだと思います。
私は15年以上、製造メーカーの営業として多くの工場に出入りしてきました。障害者雇用で働く方が、検査や梱包などの工程で活躍している現場も見てきました。
この記事では、障害者雇用で工場に勤めた場合の給料の目安を、時給と働く時間から具体的に試算します。そのうえで、給料が決まる仕組みや、無理なく収入を上げる方法までお伝えします。
📋 この記事でわかること
- ✓障害者雇用で工場に勤めたときの月収の目安
- ✓給料が決まる3つのポイント
- ✓障害者雇用・A型・B型の収入の違い
- ✓障害年金と給料の関係
- ✓無理なく収入を上げる5つの方法
障害者雇用の工場の給料は「時給×働く時間」で決まる

障害者雇用で工場に勤める場合、多くは時給制または月給制の契約社員・パートとしてスタートします。
まず知っておいてほしいのは、障害者雇用であっても、原則として地域の最低賃金以上の給料が支払われるということです(例外として、国の許可を受けた減額の特例制度はありますが、一般的ではありません)。
そのうえで、月の給料を大きく左右するのが「1日に何時間働くか」です。障害者雇用では、体調に合わせて1日6時間などの短時間勤務から始める方も多く、同じ時給でも働く時間によって月収はかなり変わります。
【試算】障害者雇用で工場に勤めた場合の月収の目安

時給1,100円・月20日勤務の場合で、働く時間ごとの月収を試算してみました。時給は地域や会社によって違うので、あくまで目安として参考にしてください。
| 働き方 | 月収(総支給) | 年収の目安 |
|---|---|---|
| 1日4時間(週20時間) | 約88,000円 | 約106万円 |
| 1日6時間(週30時間) | 約132,000円 | 約158万円 |
| 1日8時間(フルタイム) | 約176,000円 | 約211万円 |
※時給1,100円・月20日勤務で計算した一例です。残業代・各種手当・賞与は含んでいません。手取りは、ここから社会保険料や税金が差し引かれた額になります。
同じ時給でも、1日4時間とフルタイムでは、月収に約9万円の差がつきます。
ただ、大切なのは「たくさん働くこと」より「長く続けられること」です。無理をして体調を崩し、休職や退職になってしまっては、かえって収入が途切れてしまいます。まずは続けられる時間から始めて、体調が安定してきたら少しずつ時間を延ばしていく、という考え方がおすすめです。
給料が決まる3つのポイント

働く地域
最低賃金は都道府県ごとに違います。都市部ほど時給が高く、同じ仕事でも地域によって月収に差が出ます。
1日・1週間に働く時間
先ほどの試算のとおり、月収に一番大きく影響します。短時間勤務から始めて、徐々に延ばしていく方も多いです。
雇用形態と会社の規模
正社員になれば賞与や昇給の対象になりやすく、年収が上がります。また大手メーカーの工場や、その特例子会社は、給与制度や福利厚生が整っていることが多い傾向です。
障害者雇用・A型・B型の収入の違い

工場での仕事には、会社に雇われる「障害者雇用」のほかに、福祉サービスとして作業をする「就労継続支援A型・B型」という働き方もあります。収入の考え方がまったく違うので、整理しておきましょう。
| 項目 | 障害者雇用 | 就労継続支援A型 | 就労継続支援B型 |
|---|---|---|---|
| 雇用契約 | あり(一般の会社) | あり(事業所) | なし |
| もらえるお金 | 給料 | 給料 | 工賃 |
| 最低賃金 | 原則として適用 | 原則として適用 | 適用されない |
| 収入の傾向 | 3つの中で一番高くなりやすい | 短時間勤務が多く、月収は控えめ | 月数万円に届かないことも多い |
| サポート | 会社によって差がある | 支援員のサポートあり | 支援員のサポートが手厚い |
「生活できるだけの収入を得たい」という方は、一般の会社に雇われる障害者雇用を目指すのが基本になります。
一方で、体調がまだ安定していない方にとっては、A型やB型で働く習慣をつけてから障害者雇用に進む、という順番も無理のない選択肢です。今の自分の状態に合った働き方を選ぶことが大切です。
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障害年金と給料の関係

「働き始めたら、障害年金はもらえなくなるの?」という不安を持つ方も多いと思います。
障害年金は、働いて給料をもらっていても受け取れる場合があります。給料と障害年金を合わせて生活を組み立てている方もいます。
ただし、障害の種類や年金の等級、更新のときの審査の内容によって、働いている状況が考慮されることもあります。扱いは一人ひとりの状況で変わるため、「自分の場合はどうなるか」は、年金事務所や主治医、支援機関に確認しておくと安心です。
障害者雇用の工場で、無理なく収入を上げる5つの方法

① 体調が安定したら、勤務時間を少しずつ延ばす
1日6時間から8時間に延ばすだけで、月収は4万円以上増えます。主治医や職場と相談しながら、段階的に延ばしていくのが安全です。
② 正社員登用の制度がある会社を選ぶ
契約社員から正社員になると、賞与や昇給の対象になりやすくなります。応募前に、登用の制度と実績を確認しておきましょう。
③ 大手メーカーや特例子会社の求人を狙う
大手の工場は給与制度や福利厚生が整っていることが多く、障害者雇用の受け入れ経験も豊富です。長く働くほど安心できる環境が多い傾向です。
④ 仕事に役立つ資格やスキルを身につける
検査や品質管理の知識、パソコンでのデータ入力などができると、任される仕事の幅が広がり、評価にもつながります。
⑤ 条件の交渉は、転職エージェントに任せる
給料や勤務時間の希望を、自分で企業に伝えるのは気が引けるものです。障害者専門の転職エージェントなら、必要な配慮と合わせて、条件の調整も代わりに行ってくれます。
よくある質問

Q. 障害者雇用だと、一般雇用より給料は低いですか?
A. 同じ仕事内容・同じ勤務時間であれば、障害の有無で給料に差をつけることは認められていません。ただ、短時間勤務や契約社員として働く方が多いため、結果として月収や年収が低くなりやすい傾向はあります。
Q. 工場の障害者雇用で、ボーナスはもらえますか?
A. 会社や雇用形態によります。正社員や一部の契約社員には支給される会社もあります。求人票の「賞与」の欄を確認しましょう。
Q. 給料が少なくて生活できるか不安です。
A. 障害年金や各種の支援制度と組み合わせて生活を組み立てている方もいます。支援機関や転職エージェントに、収入面の不安も含めて相談してみてください。
Q. 未経験でも工場の障害者雇用に応募できますか?
A. できます。検査・梱包・ピッキングなど、未経験から始められる仕事が多いのも工場の特徴です。
まとめ

📌 この記事のまとめ
- ✓障害者雇用でも、原則として最低賃金以上の給料が支払われる
- ✓月収は「時給×働く時間」で決まり、試算では月9万〜18万円ほど
- ✓生活できる収入を目指すなら、A型・B型より障害者雇用が基本
- ✓障害年金は働きながら受け取れる場合もある。自分の場合は専門機関に確認を
- ✓勤務時間の延長・正社員登用・大手の求人で、無理なく収入を上げられる
給料は生活に直結する大切な条件です。だからこそ、「体調に合った働き方」と「生活に必要な収入」のバランスを、一人で悩まずに専門家と一緒に考えるのがおすすめです。
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